プロ野球でも、一流選手で高校時代は目立たない存在の人も多いように感じます
スポーツの世界だけでなく、ノーベル賞などの科学者の世界でも遅咲きの人も多いみたいですよ
そうなんですか。早咲きと遅咲きの大器晩成タイプの違いはどこにあるのでしょう
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英才教育の怪しさ
従来のイメージでは、子供の頃から神童と呼ばれて優秀さを発揮していた子が、将来は成功すると思う人が多いのではないでしょうか。しかし、それは間違いではないかと、最近の研究者たちは問題意識を持っています。
最近の研究では歳を取ってから、才能を発揮する天才も出てきています。天才的に成功する人とそうでない人のキャリアの違いがわかってきて、多くのジャンルに手を出していた方が、成功しているようなのです。
BROOK'S 10gコーヒーお試しセット天才的に成功する人と、そうじゃない人のキャリアの違い
スポーツの分野でもビジネスでも、専門特化する人と、多様な経験を持っている人では、どちらの方が成功するのかを調べる研究があります。
<アスリートを対象にした研究>
研究の対象 | |
全体 | 世界15か国、6,000人以上のアスリート (400人以上:国際大会のメダリスト) |
内訳 | 陸上などの個人スポーツ :43% サッカーなどのチームスポーツ:57% |
タイプ | 例 |
専門特化する人 | ・タイガーウッズ: 小さい頃からゴルフしかやらなかった |
多様な経験を持っている人 | ・ロジャー・フェデラー:10代の後半からテニスに専任、 それまでは多様なスポーツを経験 ・マイケルジョーダン :10代の後半にプロバスケットを決断、 それまでは多様なスポーツを経験 |
研究結果
※多様な経験を持っている人の圧倒的勝利
下記リストは一例ですが、あらゆるスポーツに当て嵌っています。特定のスポーツは専門特化が有利、特定のスポーツは多様性が有利になると思われていたのですが、それがなかったのです。
- 記録を競うようなスポーツ:陸上、水泳、など
- チームスポーツ:サッカー、バスケットボール、野球など
- 対戦型のスポーツ:フェンシング、レスリング、柔道など
- 芸術性を競うスポーツ:体操、ダイビングなど
従来のイメージでは
色んなスポーツをやって成功する人は、何をやっても成功する才能があった人で、レアなタイプ。だから一般人は一つの事に集中しないと成功しないと思われがちなのですが、結果は逆でした。
ジュニア時代 | シニアになる(大人) |
トップクラスの選手(10代): 専門特化するとジュニアでは勝てる | 成功しづらいという傾向 |
ジュニアの頃は成功していない (多様な経験を積んでいるため) | 世界トップクラスのシニア選手の多くは、ジュニア時代、チャンピオンではなかった |
いろんなスポーツをやっていた人は、どうしても遅咲きになります。しかし、長期的にみると色んな経験をしている方が、小さい時から専門特化のスポーツをやってる人よりも遥かにパフォーマンスが良かったのです。
仕事でも何でもそうですが、「やりたいことを見つけて、それに全力投球するのが良い」と言われてきました。それは、嘘かもしれないです。
色々な経験を積んでいく中で、最後に決めれば良いことになります。長期を見据えて、腹を決める必要があるかも知れません。
【パナソニック公式】最高峰モデル炊飯器と銘柄米の定期購入サービス何故、色々なスポーツをやる方が良いのか
では何故多様なスポーツを経験した方が良いのでしょうか。
3つの理由
- ケガが少ない
- 才能の見極めができる
- 対応力
1.ケガが少ない
子供の頃にいろんなスポーツを経験することによって、特定の部位を酷使しなくなります。例えば、腕ばっかり使う野球のピッチャーなどや、足首ばかり使うスポーツをやると、子供の頃は体ができていないのでケガをしやすいのです。怪我をしてしまい結果的に、スポーツができなくなってしまう人が多くいます。
また、多くのスポーツを経験すると1点集中ではないので、燃え尽き症候群になり難い傾向にあるとも言われています。
2.才能の見極めができる
多くのスポーツを経験することによって、自分の才能がどの分野にあるのかを見極めることができます。
ジュニア時代に、これだと自分が決めても、経験値が少なすぎて具体的に何の分野で自分の才能が発揮できるのかが分かりません。だから、才能の見極めをするためにも、ジュニア時代では多様性を重視したような取り込みが推奨されます。
3.対応力
いろんな経験を積むことによって、あらゆるスポーツに対する土台作りみたいなものができてきます。
例えば、バスケをやった時の動きというのが、テニスにも生かせるかもしれないし、テニスの時にやっている動きが、ゴルフで使えるかもしれません。そのように複数の経験をすることによって、そのジャンルではありえないような新しい革新などが生まれてくるかもしれません。
スポーツ以外の世界
上記3つは、スポーツ以外のビジネスでも成り立ちます。
燃え尽き症候群になるのを防ぐためにも、色んなことを経験した方が良いですし、自分が何に向いているのかはわからないので多様性をとることによって才能を見極めることができます。ほかの業界では当たり前に使われている方法が、違う業界では新たに使えることになるかもしれないという事で対応力がつくと言う話になります。
四谷学院ならではの、楽しくそして伸びるノウハウを生かした教材やオリジナルの55段階プログラムを用意しています。ノーベル賞受賞者の研究
子供の頃から頭がいい子は、将来、成功しそうに思えるのですが、ノーベル賞受賞者みたいなレベルになってくると、実は若い頃、成功していないし、奨学金も貰っていない人が多かったのです。
ドイツの研究者に関する研究で、1945年以降の物理化学経済学の分野でノーベル賞を受賞したドイツ人48人のデータを集めて、どういう経歴で、共通点があるかどうかのチェックを実施。
この研究結果で分かったことは、48人のノーベル賞受賞者のうち、何と40人、87%の人が複数の科学分野を学んでいたり、受賞した分野以外のフィールド、例えば物理で受賞しているのに、心理学の勉強していたとか。経済で受賞しているのだけど、数学でも受賞していたみたいなのです。その他のフィールドでも仕事をしていたようです。要するに若い頃にいろんな経験をした方がいいみたいです。
科学のジャンルでも、ビジネスのジャンルでも、スポーツのジャンルでも、いろんな経験をするのだけれども、それをやることによって、芽が出るかと言ったら芽が出るとしても遅くなるのです。種をひたすら巻いた方が良いわけなんです。
いろんな多様性があるようなジャンルをやったおかげで、その芽が出るまでは時間がかかるのだけど、それまで培ってきた多様性というものが、自分が一つのことをやろうと決めた時に、一期に集中して生かされます。だから、人生の後半に追い抜くことができるようになるのです。
ある意味、長期間を要するのでモチベーションを維持する工夫は必要になりますね。
まとめ
よく頭の良い子を見ると神童といって、周囲は勝手に将来を期待します。これは、ある意味悲劇かも知れませんね。
絶えず期待の目を掛けられて、多様なことができない環境になるかもしれません。スポーツでも何でも、他の子より出来る子の教育は考えなければならないかも知れません。
日本の中では、結果を急ぎすぎる傾向があるかも知れません。もっと気長に考えて、結論を急がないように気を付けないといけません。
思わぬところで、才能が開花するかもしれないのです。
楽しみに待つのも良いかもです。