トラウマってあんまり思い出したくない記憶がよみがえって、力が出ない現象ですよね。
そうなんですが、トラウマの対処法が変わってきているみたいです。メンタルにとっては、大切な事なのできっちり考えていきましょう。
そうなんですか。宜しくお願いします。
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トラウマの治療法が1990年代に激減
視聴者のお悩みにこたえる番組で元厚労省の医者の木村もりよさんと高齢者医療をされている和田秀樹さんが興味深い対談をされていますので、一緒に考えてみたいと思います。
お悩みは、20代の女性学生からで、「私は過去のトラウマにとらわれています。中学生の頃、私は男性から一方的に好かれたことでストーカーをされる女ではないかと、いろいろ考え込んでしまい軽い鬱なようになってしまいました。それからというもの何かあるとすぐまたその男性になにかされるのではないかと思ってしまいます。先生、トラウマにはどのように対処すれば良いのでしょうか?」ということです。
以前からあったトラウマの治療法は1990年代に激減しました。
以前のトラウマ治療法
●精神分析の考え方の影響で、昔のトラウマを真剣に思い出すことによって、ヒステリーというものの治療を行っていた(by.フロイト)
ex.催眠術で過去の父親からされた性的虐待みたいなものを思い出すと、ヒステリーの少女が直ると言われていた
☞最初はおでこに手を当てるなどいろんなことを試して、最終的に昔のトラウマを思い出させる治療を考えだした
*トラウマ治療の重要なポイント・・・昔のトラウマの記憶をしっかり思い出させ、現在の記憶と統合させていくことが大事
エリザベートロフタスという有名な心理学者の発見
エリザベートロフタスという有名な心理学者は、目撃証言がいかにアテにならないかという事が判明。トラウマ治療に関してのデータを下記にまとめます。
トラウマ治療に関する論文
<過去のトラウマを思い出した人と結局思い出せない人との比較>
●過去のトラウマを思い出した人の方が、鬱になったり、離婚をしたり、自殺を図ったりする人がずっと多い
☆過去の友達によって、トラウマはしっかり思い出させれば思い出させるほど、当事者が苦しむということが発見されました
当事者のメンタルに関係のない項目に関しては、以前の治療法は効果があるかも知れません。
上記論文が出て以来、以前のトラウマ治療は減少していくのです。
アメリカの場合は古い治療をやったり、間違った治療をやると訴えられるので自粛していきます。
日本の場合は訴えられることが少ないので、残念ながらいまだに古い治療にこだわってる人を散見します。
現在のトラウマ治療法(アメリカ)
●トラウマの人には、なるべくその苦しみの記憶を思い出させないようにする
カウンセリングをして、いろんなことで記憶を上書きしていく
☞ いろんな形でトラウマをなるべく思い出させない治療になっている
それが主流なのです。
<お悩みのトラウマを持っている人への助言>
トラウマになっている中学生の頃の男性の事を気にかけると余計具合が悪くなってしまうので、思い出さないが最良だが、思い出さないばかりを考えていると余計おかしくなるので、下記を推奨します。
- 素敵な男性との恋愛で記憶を上書きする
- 何か楽しいことを見つける等をしてなるべく記憶にその男が上がってこないようにする
まとめ
トラウマを如何に消すかという事で、本当にあったことをきっちり思い出す方が良いのか、思い出さなくても良いのかの議論で、自分自身も悩んでいました。
ただ単純に考えて、トラウマになるくらい辛い過去は、できるだけ脳裏から離した方が健康衛生上良いように感じます。ここに、データ収集の大事さがあって、以前のトラウマ治療法は、良くないという知見が出ました。
今後も多くのデータ、知見が出てくると思いますので、できるだけウォッチして最新の情報を身に付けたいと思います。