過去に辛い出来事がある時に忘れるにはどうすればいいのでしょうか?
アメリカで興味深い実験をやっています。その結果で、どうすれば忘れられるかが分かるので参考にしてください。
そうなんですか。是非とも教えて下さい。早速やってみます。
過去の辛い出来事を忘れるためには
人生をよくする脳の使い方を脳科学者中野信子さんが、YouTubeで発信されています。参考にさせて頂き、一緒に考えていきたいと思います。
過去の辛い記憶があり、それに苦しめられている。最後には自殺をしてしまう人もいます。なかなか忘れられなくて、ずっと辛い思いをして、どうしたら解放されるのでしょうか。
こんな時の脳の仕組みは、どうなっているのでしょうか。都合の悪いことは忘れるってよく言われますが…
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感情と記憶
強い感情と結びついた記憶は、なかなか消えにくい
<いい面>
★大きな成果を上げる研究者には、このような良い意味での粘着質の人が多い
☞ずっと同じ研究を長い間続けて、結果、ノーベル賞を取ったりする
<つらい時>
●失恋した思いをずっと引きずり、自分の気持ちが辛くてたまらない
一つの対処法
☞ つらい過去を何度も思い出して、そのことを言葉にするという方法がある
一つの対処法として、アメリカで実施された実験を紹介します。
<シロクマ実験> *シロクマというのは、心理学的な意味があんまりない動物なので引用された
実験内容
シロクマの1日を記録した約50分のビデオを被験者に見てもらう。
見てもらった後に、実験に参加した被験者を3グループに分けて、異なった指示をおこなう。
- シロクマのことを覚えておいてください
- シロクマのことを考えても考えなくてもいい
- シロクマのことだけは、考えるな
その後、1年後に再度来てもらう。そして、ビデオの内容をどれくらい詳しく覚えてるかをチェック
<結果>
一番成績が良かったグループ・・・3番目の絶対考えるなのグループ
つまり、「彼(シロクマ)のことなんか絶対思い出さないようにしよう」というように思ったら、“より思い出してしまう” ということになるのです。
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<心理面>
- 思い出さないようにしようと、自分に言い聞かせる
- 自分に言い聞かせなければならないほど、その対象に注意が向いてる
- その対象のことを考えないようにしようと思えば思うほど、注意が向いてしまう。
<記憶の構造>
- 記憶の格納庫があります
- 格納庫から思い出すたびに、記憶を引っ張り出してくる
- 引っ張り出して、思い出して、またしまう。その作業のたびに、違うタグが付いていく
時間的経過 ☞
- 最初に思い出した時は、辛くて悲しくてあんなひどいことを会話したのだろうと思う
- だんだん思い出していくうちに実は冷静に考えると、あの人はこういう人だったらそんな人を好きになってしまうかも知れない。自分の好みもこんな傾向があるという風に思いが至るかもしれない。
- 自分にとって必要な経験だったというようにタグがついていくかもしれない。
- だんだん記憶そのものは変わらないんだけれども、記憶の意味合いが変わってくる
- このように意味を変えるという作業を行う方が、忘れやすいということになる
★どんどん強烈な感情が収まっていき、その感情と結びついた記憶も薄れてしまうのです。
☞ 辛い思い出ほど何度も思い出して、その思い出の中に価値を見出していきましょう。
まとめ
なかなか興味深い実験結果ですね。頭の概念的には、思い出すなと言われれば素直に忘れていくと思うのですが、実際には逆になるのですね。
あまり経験したことが無いので、ピンとこない所もありますが、昔経験した失恋の思い出は程度の差はあるにしても、今でも覚えていますね。その思い出にタグが付いているかは分かりませんが、何回か冷静に当時のことを考えたことはあります。
忘れたければ、その話に敢えて飛び込み、何度も思い返すことを心掛けるというのは、教訓じみて面白いです。当面の数回は、嫌な思いが残りますが、長い目で見れば良いことに繋がるかも知れませんね。