最近、サイコパスと言う言葉をよく聞きますが、どういう意味なんでしょうか？
人の性格的な特徴の一つの種類ですね。猟奇的性格のイメージもありますが、もっとソフト的な範囲まで広がっているようです。会社の中の指導的立場の人の中にもいるみたいなので、良く理解して接した方が良いですね。
詳しく教えて下さい。対処法を間違うと辛い思いをしそうなので宜しくお願いします。
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サイコパスとはどういう人
『サイコパス』という書籍の著者 脳科学者の中野信子さんが、YouTubeで発信されています。内容を参考にして、一緒に考えていきましょう。
サイコパスというのは何なのか、猟奇殺人を犯す人っていうイメージを抱く人が多いと思うんですけど、それは映画の『羊たちの沈黙』に出ているハンニバル・レクター博士を思い浮かべるのでしょう。しかしながら、実際はそうとも限らないのです。
具体的には、ある基準で判断されて “共感性が低い、人の不幸の上に自分の幸福を築ける人” という範疇の人が当て嵌まります。
アメリカのDSM-5という精神疾患の診断基準
アメリカのDSM（Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders）-5という精神疾患の診断基準のマニュアルがあり、それを基に診断します。そのマニュアルにはサイコパスっていう項目ではなくて、“反社会性人格障害” というカテゴリーになっています。
サイコパスの特徴
- 反社会性が高い
- 共感性が低く、相手の痛がる顔を見て何とも思わない。または滑稽だと思って笑ってしまう。
＜気を付けなければならない特徴＞
- 非常に魅力的に一見映る
- 言葉も非常に巧み
- 相手が何を欲しいかというのを、巧妙に見分ける
- 一方で相手が何をされたら痛いか、何をされたら苦しいか、ということも見抜いている
☞ アメと鞭を使い分けても人をコントロールしていく
犯罪を犯さないサイコパスの特徴
- 人の事情、人の痛み、人の喜び、人の涙に全く無関心
- 上記事柄を利用するような素振りを見せる
＜会社の上司の場合＞
- いたぶるように無理難題をふっかけてくる人
- 部下が本当に自殺を考えるような辛い状況に追い込まれても、いろいろな暴言を吐いたりする
- 優しい素振りを見せたかと思うと、影で裏切るようなことをしていたりする
- 痛めつけられていく様を、そのまま見て喜んでいる
☞ 猫がネズミをイタブルような態度を取る
もしかしたら会社の上司に、上記のような人がいるかもしれませんね。
サイコパスの対処法、利用法
上記のような危険な性質を持っているサイコパスですので、真っ向から退治しようとするのは難しいと思います。迷惑を受けたくなければ、逃げることが一番良いです。
できないと取り込まれそうになる、搾取される前になんとかこの人たちとうまく共存していく術はないのでしょうか。そして出来れば、サイコパスたちをうまく活かす、何らかの意義を認めてその価値を活かしていくような方法を考えていければと思います。
至極がもたらす、至福のひととき。blissful coffee（ブリスフルコーヒー）
サイコパスの特徴は、遺伝性かそれとも後天的、環境要因か
親子3代にわたってこのような資質が見られる家系があることから、遺伝の確率は高いです。しかし完全に100%遺伝です、とは言い切れない部分もあるようです。研究結果も、いずれの可能性も含まれているということです。
統計的に見たサイコパス
統計的に言うと、犯罪者の5分の1がサイコパスだと言われています。
意外に少ない感覚です。犯罪を犯すタイプのサイコパスは知能が高くないと言われています。なぜなら犯罪が露見して捕まってしまうからです。捕まってしまうという致命的なエラーを犯さないサイコパスは知能が高いのです。つまり、犯罪スレスレのレベルでみんなから搾取をしてのうのうと生き延びるというのが、彼らの合理的な戦略なんです。
＜どのように生き延びるのか＞
● 犯罪スレスレの行為なので自分は手を下さない
☞オレオレ詐欺の幹部などで、上の方にいて末端の人たちには汚れ仕事をやらせて自分は美味しいところを持っていく。
オーストラリアの大学での研究結果
☆企業のCEOと呼ばれる社長さんたちのデータ・・・5人に1人の割合でサイコパス
サイコパスというのは何なんでしょう。社長さんはみんな犯罪者なのかっていうと、そういうことでもないわけです。
犯罪者になるのか 社長になるのか、の紙一重の部分
その紙一重とは何なのか！
☞ 損か得かということをきちんと冷静に考えられる領域が育っているかどうか
サイコパスで社会的地位が高く、かつ犯罪を犯さずに生き延びるタイプの人は
- 自分の行動を外から確認して、これ以上やったら犯罪だということをよく理解できている
- そこを測るための領域が育っている
具体例
前述のCEO、外科医、弁護士さんたちはサイコパスが高いという資質を仕事に活かしてるわけです。
外科医の場合
患者の左腕が取り返しのつかない損傷を受けてしまい放置すると命に危険があるというような場合
●普通の人・・・可哀想だと思って切断できないかもしれない。
●サイコパスの確率が高い人・・・共感性が低いという特質を持っているので、躊躇いなく切れるわけです。
合理的に判断して、もちろん医者としてのトレーニングを積んだ人なら誰でもやることかもしれません。しかしながら、良心の痛みがない方が処置を素早く迅速に行いやすいということで、才能があるということになるかもしれません。
弁護士の場合
●サイコパスの才能の一つ大きな利点・・・反社会性人格障害ということがあります
反社会というのは、今ある社会の通念に対してアンチという意味
☞ 閉塞感のある社会では、その閉塞感をこの人なら打ち破ってくれるかもしれないという希望の光のような存在に映ることがあります。
＝ 若い人の支持を得たり、言論が非常に説得力があったりするような特徴もあって、そのような素質をうまく使って社会を変えていくということもできるかもしれません。
【ミラブルzero】シャワーじゃないシャワー
日本の歴史上の人物
日本の歴史を振り返ってみると、多分この人が一番わかりやすいのではないかと思われるのは、織田信長ではないでしょうか。
- 決断が早く、魅力的な人格であり、新しいものがすごく好きで、旧社会の閉塞感に対しては果敢に挑んでいく
- 反面「比叡山焼き討ち」なんていう声は、一般的な感覚の持ち主ではできない
- 合理的に考えて、勝てると思ったらやるとためらいなく実行することができる
☆日本を変えた一人という意味では、この人もサイコパスであることをうまく活用した人と言えるかもしれません。
まとめ
サイコパスは、変に絡まれると口もうまいので引きずり込まれてしまうという危機感があります。一定の距離を保つことができれば、情に流されずに正しいと思う事を実行できる素晴らしい特性があることが分かります。
コロナ禍後の現在、何か閉塞感の漂う社会に、新しい風を吹き込むことを期待したいものですね。