資格よりも重要に思われているソフトスキルは、どんなものがありますか
なかなか数値では測れないソフトスキルで、多くの会社で導入を検討されています。代表的なものを示していきましょう
宜しくお願いします。身に付けられるように取り組みます
ソフトスキルの大事さ
転職するときに、よく資格取得は役に立たないことが多いと言われます。それは、資格での経験日数にもよりますが、実務に必要なスキルは資格などのハードスキルよりもソフトスキルの方が大切であると、ここ最近では企業側からも思われ始めています。
実際にソフトスキルが高くなると、いい仕事を任されたり、生産性が上がったりするので、自分の収入も上がります。そして、転職したり、自分が仲間と組んで起業したりとかの可能性も出てきます。
ソフトスキルは今後、どのように活用されるのかを実証してくれた研究を参考に、話していきます。(研究の内容はこちら) この研究のソフトスキルはP.A.C.E.というプログラムを採用しています。
では、具体的なソフトスキルのトップファイブを紹介をしていきましょう。
5位 コミュニケーション力(傾聴力)
聴く力です。傾聴力と言われますが、聴く力が非常に注目されています。実際に聴く能力が高い人ほど、周りの人を巻き込む力も強いし、相手を説得したり、相手にものを売ったりする能力も、高いと言われています。
アメリカのFBIでも大事にされていて、FBIが人質交渉する時に上手に、頭に血が上っている犯人と交渉しなくてはいけないのです。こういうときに、傾聴力があれば、相手の態度が軟化したり譲歩してくれる可能性も出てくるのです。
コミュニケーションは、喋るのが上手い人が有利になると思われていますが、それは、テレビや講演とかで、一方的に一人がみんなに話すことによって成り立つような場面だけです。日常生活だと聴き役の方が断然、良いのです。また喋るのが苦手な人も全く問題ありません。
内向的な人も全く問題なく、むしろ内向的な人の方がツボを押さえた質問が出来るのです。内向的な相手のことを伺う時は、聞いたら喜びそうなコツみたいなものを持っていて、それを質問できるようになるので聞き上手になると、最強のコミュニケーターになれる可能性があります。
4位 問題解決スキル
多くの問題は、現在複雑になりすぎて、一つの現象が一つの原因とは限らないのです。多くの原因が重なって、問題が起きているので、紐解いたり、一つの問題をいろんな方向から考えて、見方を変えて、視点を変えて、解決に持っていくようにしていきます。このような問題解決のスキルが非常に重要視されています。これはクリティカルシンキングと言われています。『超思考法』という “天才を超える凡人になるための思考トレーニング” なのです。
社会に出ると問題が発生しても、学校の試験とは違って、答えは用意されていません。時代がどんどん変わっていくなかで、発生した問題を自らの力で答えを導き出す。それが正しいかどうかわからないけれども、一旦解決策を出して検証する。会社生活の仕事の中で、最も重要な事です。この重要さを理解していない人も多いのが現状ですが…。
3位 タスク実行力
まずは手をつける力です。現代人は、いわゆるマルチタスクになっていて、いろんなことに同時に注意を向けている為に、一つのことに集中出来なくなっています。本当はたった一個の事を徹底的にやるだけでも、充分にお金になるし、成果も出るのです。
転職しようとか、或いは自分がなにか副業を始めようと思っても、どこから手を付けたらいいのかわからない状態になって思考停止・行動停止になってる人が多いものです。その為に、まずは行動する力、見切り発車でもいいから始める力をつけておくことが大切です。自己コントロール能力にも関わってきます。
2位 時間管理
時間を守ったりするのも大事だし、自分に時間の余裕ができるように、仕事を組んだり、スケジュールを作ったりするのも大事な事です。けれども、もっと大事なことは、現代人は時間に対する余裕が全くないということに気付くことなんです。
時間がなくなって、寝る時間になってしまったみたいなことは、日常茶飯事です。それは時間に対する余裕がないからこそ起きてしまう現象なのです。だから最強の時間管理テクニックだと思っているのは、時間汚染対策として、時間に対する焦りをなくし、時間に対する余裕を増やすという行動です。
無駄な焦りをなくして余裕を持たせて、それによって自分の人生に対する視点を変えて、時間の使い方がうまくなる用に心掛けます。
1位 ファイナンシャルリテラシー
日本人には特に不足しているスキルだと思います。要するにお金の使いかたです。
別に投資だけじゃなく、たとえば生き金としてお金を使えているのか? お金が無駄になってしまわないのか?みたいなことを、考えておく。そして投資を始めても良いし、自分なりにお金の使い方をきちんと考えてみることが、すごく大事なことです。
参考図書として「お金に支配されない13の真実」(クラウディア・ハモンド作)お金に関する心理学をまとめた本で、お金に振り回されないように上手に使うにはどうすればいいかってことが書かれています。
参考 トレーニングプログラムの時間設定
P.A.C.E.プログラムの時間・教育内容の1例です。
- 9.5時間:コミュニケーション
- 13時間:問題解決/意思決定
- 12時間:時間管理/ストレス管理
- 5時間:実行の卓越(タスク実行力)
- 4.5時間:ファイナンシャルリテラシー
問題解決に一番時間を割いています。逆に個人でできる項目は時間をあまり割いていないようです。
全国の美味しい特産品に特化したふるさと納税サイト【ふるさと本舗】成功の75%はソフトスキルによるもの
他の大学の調査によっても、ソフトスキルの有用性が報告されています。
James J. Heckmanの「HARD EVIDENCE ON SOFT SKILLS」の論文
ノーベル賞を受賞したJames J. Heckmanは論文の中で『ソフトスキルは人生を成功に導くための重要なスキルだ』と紹介しています。
スタンフォード研究所とカーネギーメロン大学の調査
『長期的にみて、仕事の成功の75%がソフトスキルによるものであり、25%がハードスキルによるものである』と報告。(Sinha,2008)
学歴がないのに社会で成功している人は多くいます。学歴不要論を唱える人もいます。では、彼らの成功に学歴は必要ないのでしょうか?
一つの考えとして、彼らが高いソフトスキルを有しているからだと思われています。
高い問題解決能力、プレゼン能力、忍耐力など、数値化できない能力を武器に彼らはこの社会を生き抜いていると考えられます。
お客さま満足度No1【EO光】まとめ
多くの企業がソフトスキルの重要性に気付きだしています。残念なことに日本の企業ではあまり聞きません。一時期ソニーが学歴不要論を唱え、採用面接でも履歴書に学歴を書かなくても良いという話がありました。
その背景は、社会で成果を上げる人は、学歴=ハードスキルだけを使っているのではなく、ソフトスキルを身に付け対処しているという事を実感しているからでしょう。
今後益々、IT・AIに置き換えられていくハードスキルだけに目を向けるのではなく、目に見えないソフトスキルに目を向けていくことが大事に感じますね。